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世界のワイン地図に異変アリ!? 市場の注目が集まる新世界のワイン

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4月20日付のイギリスのワイン誌「デカンター」ウェブサイトに、”Japanese consumer turning to New World wine”と題したニュースコラムがアップされていたが、いま、日本の市場で取引されているワインは5年前と比べてみても、かなり多国籍になっているように思える。

2月末から3月初旬に開催された、伊勢丹新宿店の人気催事 「Vins et voyages 世界を旅するワイン展」。この催事はその傾向が如実に現れた事例だと言えるだろう。今年で4回めを迎えたこの催事には、世界19カ国から900アイテムにおよぶワインが集結した。会場で生産者に会えることも乗じて、多くのワイン愛好家の集う、この数年の好評企画のひとつとなっている。北はイギリスから、東欧、さらには南米などが揃い、日本ブースも人気だ。ワイン産地として話題にのぼることの多いグルジアに隣接するロシアの黒海沿岸地域で産するワインなども試飲してみたが、フランスワインにも引けをとらぬ味わいでコストパフォーマンスも悪くない。



そんななか、4月1日に六本木ヒルズクラブで開催されたワインイベント、Great International Chambers' Wine-Off。 在日カナダ商工会議所が音頭をとり、8カ国の商工会議所の共催で開催されたこのパーティには、各国にゆかりの深いビジネスマン総勢300名ほどが招待された。参加者にはワインラヴァーはもちろん、ビジネスネットワーキングに出向いていた客もちらほら。会場の六本木ヒルズクラブにはフランス、イタリアをはじめ、カナダ、アメリカ、イギリス、スイス、ルクセンブルク、オーストラリア、ニュージーランドのワインが展示され、参加者は各国ブースでは説明を聞きながら試飲を楽しんでいた。


招待客も国際色豊かな面々。


フランスブースでは、ルーションのドメーヌ・オリヴィエ・ピトンなど南仏ワインが登場。


イタリアからはヴェネト州のピノ・ネロ100%のロゼ・スプマンテ


同じくピノ・ノワールは、小誌77号でも現地取材記事を掲載したスイスからも。


小国ながら、国民1人あたりのワイン消費量は世界トップクラスのルクセンブルク。
オーセロワは優しくみずみずしい果実味。

このイベントの発起人である、在日カナダ商工会議所の会頭ウィルフ・ウェイカリーは、「日本ではワイン生産国としてまだ認知されていない国々のワインを、日本の方に知ってもらい、また国籍問わず、交流を楽しんでいただきたい」と語る。参加者の多くは、各国での在住経験者が大半を占めていたのだが、彼らですら未知のワインも多かったよう。各国に在住経験のある参加者数人に話を聞いてみても、「周辺国でこんなにクオリティの高いワインが造られているとは!」「イギリスでワインを造っているなんて……、まったく知りませんでした」など、驚きを隠さなかった。


シャンパーニュと似た土壌をもつイングランド南部は、スパークリングワインのメッカ。
ポストシャンパーニュを狙う。

4月に入ってからは、業界関係者向けにレバノンワインのセミナーやマケドニアワインのセミナー……などが催され、歴史は古くとも国際市場では新顔のワインがさかんにプロモーションされている。そう、いまや世界のワイン産地は、かつて定石とされていた地図から大きく変化を遂げているのではないだろうか。

幸いなことに、さまざまな国のワインを楽しめるようになってきている日本。そんな状況をふまえ、「ワイナート」79号ではいまの世界の産地動向がわかる「2015年度版 世界のワイン地図」を特集する。ぜひこの機会に、アナタの描いていたワイン地図も新たに塗り替えて、新たなワインを開拓してみてはどうだろう。

(文=編集部)